FPC 食の農の未来会議・京都

FPC京都とはAbout FPC Kyoto

お腹が空いたから、
健康のため、
美味しさを追求して、
大切な人との
コミュニケーションの手段としてなど、
いくつもの理由で、
私たちは毎日、
何かを「食べて」生きています。

さて、その食の未来は
安心と言えるでしょうか。

みなさんは自分の食べている食品がどこで何からどのように作られているかを考えているでしょうか。

食をテコに地域の未来を創りだす

食べものがないと私たちは生きていけません。口に入れた食べものは、身体の中で私たちをつくっていきます。
しかし、日々口にする食べものがどのように作られて、どのような材料が含まれているのかについて、自分でよく吟味している人がどれだけいるでしょうか。

現代の食べものは、自然のなかで生まれて最後に食品となるまでの経路がますます長くなっています。その途中には、高度な加工や見えない労働など、最後の食品からは容易に想像のつかない過程が含まれています。しかし、最後の消費がなければ、それまでの経路は回らなくなります。私たちがどんな食を選んで消費するかが、大きな権限をもっているのです。

つまり、食を通じて私たちは、自分たちの身体や健康につながると同時に、農業での生産や自然からの収獲から食品になるまでの食料システム、果ては生産や収獲を支える地域・地球環境にいたる社会全体と結びついています。
それは逆に考えると、食を窓口にすれば、私たちの社会の多くの部分に繋がることができて、食という不可欠でしかも楽しみでもある要素を通じて、私たちの生きる社会をより良くしていけるという可能性を表しています。

そのような思いをもって、私たちは食から総合的に政策を考え直し提案していくことを目的として、2018年に京都で新しい組織を立ち上げました。それが「食と農の未来会議・京都」です。
この組織は、欧米で広がっているフードポリシー・カウンシル(Food Policy Council)をひとつの手本としながら、それを日本の京都の現実に合わせて独自に作り上げていこうというものです。
食政策の総合化をいち早く進めてきた英国の第一人者Tim Lang氏によると、最初に動きを起こしてから社会に認められるまでに10年以上の年月がかかったということです。
しかし、私たちは農業生産の停滞、食農科学技術の進展と食べる市民との乖離、経済と連動した食環境の格差の拡大、地域および地球環境への影響など、食に関わるまったなしの課題を抱えています。私たちの活動はまだ始まったばかりです。この趣旨に共鳴し、ともにつながり、活動する仲間や団体を求めています。

※参考: 【Tim Lang氏によるFood Policy6つのゴール】 1)食の生産を未来の世代まで確実に 2)食に気をつかい健康を保つ 3)食の研究にすべての科学が力を注ぐ 4)食に関わる環境負荷をへらす 5)食から南北問題の是正を目指す 6)食の民主主義:自分たちの食は自分たちで決める

よい食は人を健康にするだけでなく健康な都市も育てます

よい食は人を健康にするだけでなく健康な都市も育てます

食の安全

身体にも環境にも安全な食べ物は何か、を考えることを通じて、社会とつながる食の安全意識の向上を目指します。

都市農業

生産と離れてしまった都市住民にもう一度、食が生まれる場との接点を取り戻します。屋上やベランダ、小さな空き地などを農の場所に転換します。

環境的に持続可能な社会

自然の生態系をうまく利用して、私たちが食べる分をうまく分けてもらうという考え方で、人間と自然の持続可能性を実現します。

ゴミの減量

食べ残しや消費期限・賞味期限前の食品廃棄をなくすだけでなく、テイクアウトにつきもののプラスティック使用の減量についても課題とします。

次世代を育む

未来を担う子どもたちに分け隔てなくよい食を提供することで、「生存の根源としての食」を第一に考える社会を後世に引き継いでいきます。

健康向上

よい食とは何かを考えることで、肥満や生活習慣病などの毎日の食品に由来する不健康を減らします。

雇用と経済発展

食の生産や流通で働く人たちの暮らしの再生産が保証されて、人々に楽しみをもたらす食の経済的効果を追求します。

緊急時の食の確保

災害の多い日本において、もしもの時にどのような食のルートが使えるのかを、日頃から関係を育むなかで確保します。

地域とのつながり

食を通じて、希薄になった地域の人と人とのつながりを立て直します。コミュニティ食堂の開設、地産食のクッキングなど。

食の農の未来会議・京都 運営メンバーMember

間藤 徹京都大学名誉教授
秋津 元輝京都大学農学研究科教授
伊藤 雅文株式会社京都ベジラボ代表
大石 尚子龍谷大学政策学部准教授
坂梨 健太京都大学農学研究科准教授
真貝 理香総合地球環境学研究所外来研究員
竹田 圭一有限会社ウェイズ代表
中村 貴子京都府立大学生命環境科学研究科准教授
西田 奈都代ライター・構成作家
久野 秀二京都大学経済学研究科教授

沿革History

2016年7月公開勉強会「フードポリシー・カウンシルの可能性」開催
2017年4月フォーカスグループ・ワークショップ「2050年の京都のよりよい食を考える」開催
2017年5月「フードポリシー・ゲーミングワークショップ」開催
2017年9月VWS「よりよい未来を目指す総合的食政策をどう創り出すか」開催
2018年3月食と農の未来会議・京都(京都FPC)キックオフミーティング
2018年6月イベント「子ども食堂×オーガニック・みんなで創るよいごはん」開催
2018年11月公開セミナー「社会にとって給食ってなんだろう」開催(市民団体と共催)
2019年3月京都FPC組織の明文化、リーフレット作成
2019年3月~月例ミーティングの開催、テーマを絞った活動展開へ

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