お父様の代で抱えた負債を引き継ぎ、企業の整理縮小に応じて会社を「生きるために」立て直し、安全安心で本当においしい牛肉を提供する方針をつらぬいた経営に転換したこと。

さらには食育にこだわった「さとのやま保育園」、「自学自炊コミュニティnalba」の設立など、次々に食と農と人をつなぐご活動をされてきた経緯などを伺いました。大変なご苦労があったはずですが、笑顔で今までの道のりをお話しくださいました。

 

 

以前は飲食店用に使っていたという広い厨房があるさとのやま保育園は、とにかく丁寧な食育にこだわった保育園。毎日変わるレシピのこだわり食材の給食、ベランダでお野菜を育てたり、お味噌づくりをされたりしています。

地下のお店「ギューテロワール」では、牛の枝肉を熟成具合を確かめながら、実際に職人さんが捌いてカットしているところを、ガラス越しに見学させていただきました。

こうした食肉加工の現場は、今の日本では「見えなく」なっていますが、生産者さんとの信頼関係を築き、素晴らしい肉職人さんが誇りを持って仕事ができるよう育成され、来店者さんは、そのカッコいいお仕事を「見ること」ができます。

 

南山で普段使っておられるお肉に加え、スモールファーマーズ代表の岩崎さん、ぷちぽんとファームさんのご提供の新鮮なお野菜を、nalbaのクッキングサポーターさんたちが、とびきり美味しいお料理にしてくださったものをいただきました。

事前にレシピを決めず、素材をみてどうしたら美味しくなるかを考えて作られた料理とのこと。

小麦アレルギーの子どもにも配慮した香ばしい手作り焼きたて米粉パン。

牛ネック肉をミンチにした、歯応えと旨味のあるハンバーグなどなど。スープの玉ねぎの甘みにもびっくりでした。

付箋に意見を出し、最後は模造紙にイラストを入れて、ビジュアル化して発表しあいました。

学生さんたちも、積極的に意見を出してくださり、食のことを生産や流通、将来のことまで含めて考えたコメントに、感心することしきりでした。

 

実際に食育・保育・牛肉加工・調理の現場を拝見し、共に食事をいただき、本当に多くのことを学ばせていただきました。

楠本様、クッキングサポーターの皆様、さとのやま保育園の先生方、食材を提供してくださったスモールファーマーズ岩崎様、ぷちぽんとふぁーむ様には心からお礼申し上げます。

会場となったnalbaも、木の床・食卓・デザインの素敵な木の椅子、ナチュラルで落ち着く環境で、お手洗いに至るまでかわいいスペースでした。

 

今回のイベントをきっかけに、京都の大学生のみなさんとの、食と農をつなぐ活動のネットワークを広げ、保育関係者の皆様とも連携も強めていきたいと思います。

＜焼肉南山WEBサイト＞

 

＜南山・ギューテロワール・さとのやま保育園の取材記事＞